12月6日日経新聞
12月6日日本経済新聞企業面より
内需型企業のインド開拓支援 ジェトロ
日本貿易振興機構(ジェトロ)は食品や日用品など内需型企業のインド市場開拓を支援する。4大都市にある地元スーパーで一斉に日系企業の商品販売を始めたほか、現地で消費者調査を実施し、地域ごとの嗜好に関するデータを商品開発に生かしてもらう考えだ。インド商工会議所連盟(FICCI)などの予測によると、インドの日用品や食品など消費財の市場規模は2013年に小売べースで2兆600億ルビー(3兆7900億円)と08年の約1.7倍に膨らむ見通しだ。
振興国が引っ張る形で、世界市場が活気づいている。一方で、国内市場に依存する内需型企業は、急激な人口減少に伴い一段と苦境に追い込まれている。
海外市場の可能性において、最も魅力的なのが中国だろうが反日的な感情も無視できない。中国の2010年のGDP成長率が9.9%程度であるのに対し、インドのGDP成長率も8~9%程度と世界的に大きな市場と認識されてきた。市場経済にも長い経験があり、それに加えて高度な技術者、経営者が大量に存在し、英語が普及している。しかし、人口の半数以上を占める農村部は年間購買力が16万円程度の貧困層であり、これまで参入企業からは市場として無視されてきた。一方、洗剤などをパッケージ化し、低価格で販売、成功を収めた企業がある。ユニリーバである。1世帯あたりの購買力が小さくても膨大な数が集まれば全体の市場は大きく、その市場規模は約25兆円にも上る。
富裕層だけに目を向けるのではなく、貧困層や2番手などの都市に目を向け戦略を構築することがこれから巨大な振興マーケットを開拓していく上で重要と考える。
今村由貴
内需型企業のインド開拓支援 ジェトロ
日本貿易振興機構(ジェトロ)は食品や日用品など内需型企業のインド市場開拓を支援する。4大都市にある地元スーパーで一斉に日系企業の商品販売を始めたほか、現地で消費者調査を実施し、地域ごとの嗜好に関するデータを商品開発に生かしてもらう考えだ。インド商工会議所連盟(FICCI)などの予測によると、インドの日用品や食品など消費財の市場規模は2013年に小売べースで2兆600億ルビー(3兆7900億円)と08年の約1.7倍に膨らむ見通しだ。
振興国が引っ張る形で、世界市場が活気づいている。一方で、国内市場に依存する内需型企業は、急激な人口減少に伴い一段と苦境に追い込まれている。
海外市場の可能性において、最も魅力的なのが中国だろうが反日的な感情も無視できない。中国の2010年のGDP成長率が9.9%程度であるのに対し、インドのGDP成長率も8~9%程度と世界的に大きな市場と認識されてきた。市場経済にも長い経験があり、それに加えて高度な技術者、経営者が大量に存在し、英語が普及している。しかし、人口の半数以上を占める農村部は年間購買力が16万円程度の貧困層であり、これまで参入企業からは市場として無視されてきた。一方、洗剤などをパッケージ化し、低価格で販売、成功を収めた企業がある。ユニリーバである。1世帯あたりの購買力が小さくても膨大な数が集まれば全体の市場は大きく、その市場規模は約25兆円にも上る。
富裕層だけに目を向けるのではなく、貧困層や2番手などの都市に目を向け戦略を構築することがこれから巨大な振興マーケットを開拓していく上で重要と考える。
今村由貴