日経ビジネス 2013年6月24日号 p50~54 熱狂顧客の育て方
今回は「日経ビジネス」より次の記事の紹介と感想を述べさせていただきます。
日経ビジネス 2013年6月24日号 p50~54
熱狂顧客の育て方 ~成熟市場でもヒットを飛ばす会社~
これ以上の拡大を見込めない市場の中で成長する会社・商品はいったい他と何が違うのかという疑問に「熱狂顧客」を作ることを提案し、事例を紹介していました。
熱狂顧客を作るためには、何通りかのパターンがあり、実例によって紹介しています。
1つ目は、「顧客を差別すること」です
新潟県三条市に本社を置くアウトドア総合メーカーのスノーピークは、スノーピーカーという熱狂的なファンを持つ会社です。スノーピークはファンを増やすため、ポイントカードでレギュラー会員からブラック会員まで5段階にランクをつけ、割引や限定商品の紹介などでファンを飽きさせません。年間での購入金額が100万円を超すブラック会員300人、それにプラチナ会員3500人という5%のファンがなんと売り上げの4分の1を占めます。
会員制度で顧客を育てる仕組みが売上を大きく伸ばしています。
埼玉西武ライオンズも2009年よりファンクラブを前年のチケット購入額によって会員を4つの段階に分け、熱狂的なファンをターゲットに絞ったイベントを開催しました。すると、会員によるチケット収入が大幅に伸びました。その他のプロ球団の会員比率は2~3割なのに対し、ライオンズの会員比率は5割までアップ。これにより、万年赤字であった球団が2013年には黒字に転換したそうです。
広く浅くファンを増やすことより、確実にリピートしてくれる熱狂顧客を増やす方が、経営においてはメリットがあるということになるでしょう。
2つ目は「万人をターゲットにしないこと」です。
2007年に創業した婦人服通信販売サイトのドゥクラッセは、ターゲットを40代から50代に絞り、首のたるみ・更年期障害で体温調節が困難な女性向けの商品など顧客にやさしいきめ細やかな商品提供をすることで急成長しました。
そして、SONYが発売した泳ぎながら聞くことのできるウォークマンは、社内での反応はイマイチだった中発売してみると、国内で一時的に品切れになるほどの人気でした。そして意外なことに購入者の中で水泳に使うという人は3割足らず。残りはランニング・カヤック・ボートの愛好家だったそうです。ニッチな商品が新しい顧客を生み出した良い例であると言えるでしょう。
数は少ないけれど、圧倒的な支持をしてくれる顧客を持つ企業は、顧客のロイヤルティー(愛着)が高く、他の会社に対して差別化を続けることが簡単にできます。しかし、そのためにはそこそこの満足ではなく人に薦めたい!と思うほどの商品やサービスを提供できなければならないでしょう。
ということは、万人に受けるものではなく、一部のマニアたちに喜んでもらえるような方向を常に考え、そういった顧客を優遇することで、ロイヤルティーを高めるような戦略が有効なのです。
たとえ会員が100万人いても、1万人しかいなくても、売り上げが出るか出ないかは、そのうちの何人がどれだけお金を払ってくれるかによって決まります。
お金を払ってくれる顧客に良いサービスを提供し、太く短く勝負する経営は、細く長い経済は追求できませんが、新たに起業するといった会社の経営戦略として、とても価値がある方法だと感じました。
私はこの記事を読んで、「その通りだ」とうなずくばかりでした。新商品を作る際、万人受けする商品を作り、売っていれば安心だというのが普通の考えです。しかし成熟した市場ではそう簡単にはいきません。その中で顧客を自社のサービス・商品に惚れさせ、愛用してもらう。熱狂顧客はサービス・商品を待ちわびている。こういった会社が生き残っていくのだなと感じました。
3年 松田周
日経ビジネス 2013年6月24日号 p50~54
熱狂顧客の育て方 ~成熟市場でもヒットを飛ばす会社~
これ以上の拡大を見込めない市場の中で成長する会社・商品はいったい他と何が違うのかという疑問に「熱狂顧客」を作ることを提案し、事例を紹介していました。
熱狂顧客を作るためには、何通りかのパターンがあり、実例によって紹介しています。
1つ目は、「顧客を差別すること」です
新潟県三条市に本社を置くアウトドア総合メーカーのスノーピークは、スノーピーカーという熱狂的なファンを持つ会社です。スノーピークはファンを増やすため、ポイントカードでレギュラー会員からブラック会員まで5段階にランクをつけ、割引や限定商品の紹介などでファンを飽きさせません。年間での購入金額が100万円を超すブラック会員300人、それにプラチナ会員3500人という5%のファンがなんと売り上げの4分の1を占めます。
会員制度で顧客を育てる仕組みが売上を大きく伸ばしています。
埼玉西武ライオンズも2009年よりファンクラブを前年のチケット購入額によって会員を4つの段階に分け、熱狂的なファンをターゲットに絞ったイベントを開催しました。すると、会員によるチケット収入が大幅に伸びました。その他のプロ球団の会員比率は2~3割なのに対し、ライオンズの会員比率は5割までアップ。これにより、万年赤字であった球団が2013年には黒字に転換したそうです。
広く浅くファンを増やすことより、確実にリピートしてくれる熱狂顧客を増やす方が、経営においてはメリットがあるということになるでしょう。
2つ目は「万人をターゲットにしないこと」です。
2007年に創業した婦人服通信販売サイトのドゥクラッセは、ターゲットを40代から50代に絞り、首のたるみ・更年期障害で体温調節が困難な女性向けの商品など顧客にやさしいきめ細やかな商品提供をすることで急成長しました。
そして、SONYが発売した泳ぎながら聞くことのできるウォークマンは、社内での反応はイマイチだった中発売してみると、国内で一時的に品切れになるほどの人気でした。そして意外なことに購入者の中で水泳に使うという人は3割足らず。残りはランニング・カヤック・ボートの愛好家だったそうです。ニッチな商品が新しい顧客を生み出した良い例であると言えるでしょう。
数は少ないけれど、圧倒的な支持をしてくれる顧客を持つ企業は、顧客のロイヤルティー(愛着)が高く、他の会社に対して差別化を続けることが簡単にできます。しかし、そのためにはそこそこの満足ではなく人に薦めたい!と思うほどの商品やサービスを提供できなければならないでしょう。
ということは、万人に受けるものではなく、一部のマニアたちに喜んでもらえるような方向を常に考え、そういった顧客を優遇することで、ロイヤルティーを高めるような戦略が有効なのです。
たとえ会員が100万人いても、1万人しかいなくても、売り上げが出るか出ないかは、そのうちの何人がどれだけお金を払ってくれるかによって決まります。
お金を払ってくれる顧客に良いサービスを提供し、太く短く勝負する経営は、細く長い経済は追求できませんが、新たに起業するといった会社の経営戦略として、とても価値がある方法だと感じました。
私はこの記事を読んで、「その通りだ」とうなずくばかりでした。新商品を作る際、万人受けする商品を作り、売っていれば安心だというのが普通の考えです。しかし成熟した市場ではそう簡単にはいきません。その中で顧客を自社のサービス・商品に惚れさせ、愛用してもらう。熱狂顧客はサービス・商品を待ちわびている。こういった会社が生き残っていくのだなと感じました。
3年 松田周