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日経ビジネス 時代は「健康経営」

時代は「健康経営」          望月 翼

近年問題となっているのが、過重労働やパワハラによって社員が心を病み、体がむしばまれ、最悪の場合には命をおとす。
そんな「健康ブラック企業」が問題となっている。
こういった企業で働いている多くの人は、精神的なものか、肉体的なもので病を発症していることが分かる。精神的なものだと、上司から営業ノルマの達成を過剰に強いられ、過剰なプレッシャーに押しつぶされた。上司が気に入らない事があれば、物を投げ付け大声で怒鳴りつけるなどの典型的なパワハラによって、精神的に病んでしまい、自殺につながっていってしまう。さらに、同僚がオフィス内で自殺し、それを目撃した他の社員がPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症したなどの事例もある。
肉体的なものだと、長時間の残業などの長時間労働によって、肉体がボロボロになってしまっているケースが多い。居酒屋チェーンの「日本海庄や」では、新入社員が入社後の月平均で112時間の残業を繰り返した結果、就寝中に急性心不全で死亡。2013年に運営会社の大庄に加え、役員個人にも総額7860万円の支払いを命じる判決が確定するなどの事件も起きている。

従業員が精神や肉体を病んでしまう諸悪の根源は、長時間労働にある。パワハラが生じるようなストレスフルな職場では、決まって労働時間が長い。経営者がまず手を付けるべきは労働時間の短縮と、日本労働弁護団で常任幹事を務める嶋崎量弁護士が語っている。
パワハラを過剰に行う上司もまた、長時間労働によるストレスを抱えているがゆえに、
部下に対して高圧的な態度をとっていた可能性があると、嶋崎氏は言っている。
長時間労働は職場の秩序を崩壊し、生産性を低下させるだけでは済まないと思うのである。
これが、現代社会での会社員の労働状況の実状だと私はおもった。

しかし、そんな世の中でも、労働者の健康を重視した経営、「健康経営」を行っている会社があった。

長時間労働や、メンタル患者。労働環境の問題が多いというIT企業に、異色の企業が存在したのである。その会社はSCSKという会社である。「健康経営」を掲げ、残業時間を大幅に削減しつつ、増収増益を続けているのである。
ブラック企業の代表と言われたIT業界で、2014年度のSCSKの残業時間は、全社平均で月18時間16分、1日あたりに換算すれば、45分程度となる。残業時間が大幅に減ったのと連動して、メンタル面の不調を原因とする休職者数も減ったということだ。2011年度には、メンタル面の不調を訴えるが52人いたが、2014年度には28人に。さらに、労働時間を減らしているのに、業績は6期連続の増収増益だという。
なぜこのような経営を行うことが出来るのか。私は疑問に思ったのである。

SCSKは様々な健康経営を行っていた。
健康経営を積極的に行っていたのは、SCSKで会長を務める中井戸信英氏だ。以前は、健康経営を唱える営者は、ほとんどいなかったそうだ。歓迎しつつも、突拍子もない高移動に戸惑う周囲を尻目に、中井戸氏は健康をキーワードに、働き方を改革していったそうだ。中でも際立っていいたのが、健康を阻害とする元凶である残業の削減だった。会議時間の短縮、業務の取捨選択などに加えて、フレックスタイム制をフルに活用し、40時間ほどあった部署の平均残業時間を半減させた。しかし、成果が上がったのは一時的なことに過ぎなかったそうだ。

中井戸氏はさらに、「スマートワーク・チャレンジ20」と呼ぶ取り組みを開始した。内容は、残業時間20時間と、有休取得日数20日(有休100%消化)だ。しかし、会社が意欲的な数字を掲げるだけでは、長続きしない。そこで、社員が削減した残業代を会社のものにするのではなく、社員のものにすると考えたのだ。残業代を減らして、目標を達成すれば、SCSK全体で6億円が浮く。この6億円を、すべて従業員に還元すること中井戸氏はしたのだ。職場の達成度ごとに、12万円、9万円、6万円、ゼロ円を、翌年の夏のボーナスに積み増しをしたのだ。従業員も自らの生活給を減らすような取り組みを、したいとは思わないが、給料が減る心配がないとわかった瞬間、従業員の眼の色が変わり、互いに早く帰宅しようと、協力するようになった。会議の時間短縮を目指して立ちながらの会議を導入する職場もあれば、帰宅の時間をそれぞれのデスクの上に掲げる職場もあったそうだ。現場から生産性を高める様々な取り組みが、自発的に生まれていくことにより、生産性を高めたいと思っている企業と、安心して充実した生活を送りたいと思っている従業員の両者が、「健康」というキーワードで一つになったと私は思うのである。

健康ブラック企業により、従業員がメンタル面、肉体面で病を抱えてしまえばかなりの問題である。いくら従業員が長時間働いたからと言って、良い成果が出るとは言えないだろうと私は思うのである。従業員が充実した生活を行うことによって、健康で仕事に集中することができれば、良い成果を出すことが出来ると思う。
この「健康経営」はすべての企業で行うべきである。少なくとも私は、健康ブラック企業では働きたくはない。SCSKのような健康経営を行っている企業が、理想な企業であると私は思うのである。

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